プロトピック軟膏と酒さ様皮膚炎について
最近、酒さ、や酒さ様皮膚炎(不適切に塗り続けることによって発赤や灼熱感が出てしまう症状)について調べていると、ステロイド外用のほかに、プロトピックによる酒さ様皮膚炎もあるのでは?という報告がありましたので、プロトピックのメーカー、マルホの担当の方に伺ったところ、最近の文献を教えてくださいました。
様々な先生のご意見がありましたが、共通した考えとしては、
ステロイドによる酒さ様皮膚炎は、病理的にも表皮の皮膚萎縮がみられて、塗るのを中止しても、酒さ様皮膚炎による毛細血管拡張は消退するまで時間がかなりかかる場合がある、のに対し、
プロトピックによる酒さ様皮膚炎は、表皮の委縮はみられず、中止すると比較的すぐにあかみは消退しやすい、ということです。臨床的にも毛細血管拡張はあまり目立たず、膿疱もすくなく、赤い丘疹が密集することが多いようです。
ですから、ステロイドによる酒さ様とプロトピックによる酒さ様は、別と考えたほうがよさそうです。
アトピー性皮膚炎の皮膚表面においては抗菌ペプチドの産生が低下していることがわかっていますが、プロトピックを外用したアトピー性皮膚炎の皮膚では、抗菌ペプチドであるカセリサイディン(LL-37)が増えていることが最近わかっていて、その抗菌ペプチドの増加と、酒さ様皮膚炎のような症状が何らかの関連があるのではないかと考えられています。
何だか難しいですが、私の印象としては、酒さの患者さんやアトピー性皮膚炎の患者さんにプロトピック軟膏を外用していただく際は、広範囲にだらだらと塗り続けることなく、軽快したら週1~2回の外用でコントロールしていく、また、万が一途中でプロトピックによる酒さ様皮膚炎のような症状が出たとしても、ステロイドの酒さ様とは違い、中止により比較的早く症状がなくなっていくので、その時その時の判断で中止・継続をきめていけばよいのでは、と考えました。
お忙しい中資料を教えて下さったメーカーの方に感謝です
学期末にもなり、子供達の個人面談がたて続けです普段なかなか見せない自宅での姿とは違う、学校での姿がわかったり、頑張ってる姿がわかったり、もちろん反対に先生に親として謝ってしまうこともありますが、普段おやとしてなかなか不十分なわが身を反省しつつ、でも子供は成長していくものだなあ、と実感します。子供は親の姿を見ていると思うので、私自身が仕事や習い事に対して上を目指して取り組んでいくこと、そして外で頑張っている分、家庭では時に我がままも言えるホッとできる場にしてあげたいと改めて感じました。でも、いつになっても子育ては難しい、親としては反省しつつ、親としての成長も自分に来年は期待していきたいです
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