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2019年12月

アトピー性皮膚炎とかゆみ

12月も半ばになり、乾燥著しい毎日で歳とともに皮膚よりかゆくなってきますので、毎日家族が寝静まった後、ヨガスタジオで習ったマッサージを手足の指先までしています。血行がよくなると保湿効果も高まり、いつもの冬より踵がましかも、と実感しています。

先日の学会で信州大学の小川英作先生のアトピー性皮膚炎のかゆみについてのお話をうかがいました。今のこの急な気温の変わり目は皮膚症状も悪化しやすく乾燥の痒みに加えてアトピーの炎症のかゆみが大きくなってしまう時期です。
アトピーの痒みはヒスタミン非依存性で神経終末からサブスタンスPが放出され痒みが強まります。
痒み神経に直接刺激するサイトカインとして代表的なものはIL31があげられますが、IL31は神経細胞刺激のみでなく表皮樹状細胞に作用して炎症を誘導することがわかっています。

また、アトピー性皮膚炎の方は、通常では感じない刺激で痒みを感じてしまう痒み過敏状態=アロネーシス、や、本来は痛みを感じる刺激でも痒みを感じてしまう状態=ハイパーネーシス を併せ持つことが多く、通常だと掻きすぎて痛くなると掻くのをストップするところを、掻きすぎて痛くなる症状でも痛みを感じず痒みとなるためにさらに掻いてしまうサイクルが回ってしまうと考えられています。ですからアトピー性皮膚炎では、痒み→搔爬→さらなる皮膚病変を伴う更なる強い痒みの悪循環(itch scratch cycle)が作られて痒みが難治化します。

さらに、健常だと神経線維は表皮真皮境界部で終わりますがアトピー性皮膚炎の方の神経線維は表皮内に伸びてさらに角層直下まで侵入し増えていることが分かっていて外的刺激を受けて痒み神経が興奮しやすい状態が考えられています。掻くことによりさらにサブスタンスPやIL33,TSLPなどが放出されさらに炎症が増強して痒みも悪化します。

現在マルホ・中外製薬で開発中の抗IL31受容体抗体(ネモリズマブ・注射剤)はアトピー性皮膚炎の痒みに対して効果が強いといわれています。

かゆみは誰でもつらいものですが特にアトピー性皮膚炎の方においては搔爬により症状がさらに悪化して痒みもさらに悪化する、という悪循環のサイクルが回ってしまうために切実です。新薬の注射剤や外用薬が処方できるようになる日が待ち遠しい限りです。

 

小6の娘たちの受験もさし迫り、最後の学校説明会やらイベントに週末ごとに参加しています。本当にご縁があった学校で、と思いますが万が一ボーダーラインになった場合に、説明会に参加した回数も女子校は大切といわれ親として後悔ないように、終末の運動やヨガの時間を泣く泣く削って参加しています。早く終わってほしい‥‥兄の時と違って下の子たちは今まで放置していた分せめてもの罪滅ぼしです。過去問をやっては合格点にいかなかったよ~、まあそんなものよ~などと全く緊張感ない受験親子です。
最近はとにかく元気で生きていれば良い、と思います。小学校最後の展覧会で“12年後の私”テーマで模型を作ったのですが、小6にもなるとほとんどの子が将来のなりたい仕事の自分を作る中、長女は“医者になっていたいです”と白衣姿の自分の模型(どの学校に決まっても中学行ったら勉強頑張れ!)。とにかく幼い次女は12年後の私は“ハワイの海でゆったりと過ごしていると思います~”とユッタリ寝転がっている模型が‥‥幼いというかあの子らしいというか‥‥家族で大爆笑です。それぞれの個性を生かして楽しい人生を送っていってほしいと思いました。

木曜日の外勤先の患者さんが、ご主人が亡くなられ、医学生の解剖実習のための献体(白菊会)から帰ってきて納骨したというお話をされていました。ようやくご遺体が帰ってきて納骨できて本当に良かった嬉しかったという話を聞くと私も学生時代行った解剖実習のありがたみを実感します。解剖で実際ヒトの体の中を見るのは皮膚科であるとあれが一生に一度で、実際見て実習した経験がいかに大切であったかと思います。長男は今度の2年生が解剖実習の学年で、白菊会や解剖実習のありがたさを今から口うるさく話しています。若い時には実感として分からなかったことが自分自身も歳をとり、親がその世代になり、いろいろなことへの有り難さを実感できるようになりました。
これからも引き続き、夫に対しては多くを求めず期待せず、子供たちに対しては人生を送る意味で大切なことを母親として口うるさく伝えていこうと思います😃

 

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