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2020年1月

ニキビのベピオゲル講演会や1型アレルギー検査についての講演会

今月は毎週日曜日、専門医講習会やら美容レーザーの講演会やらいろいろ勉強の休日でした。

まず、皮膚科専門医研修講習会で横市の猪又直子先生のアレルギー診断検査についてのお話をうかがいました。

1型アレルギーには大きく分けて
特異的IgE抗体検査(採血)
プリックテスト・スクラッチ試験・皮内試験(皮膚試験)
負荷試験
がありますが、採血ではそれぞれアレルギー活性を持つタンパク(アレルギーコンポーネント)を直接調べる検査も保険収載されています。

小麦アレルギーや食物依存性運動誘発アレルギー(FDEIA)の診断に有用なタンパク::ω5グリアジン
花粉×果物(食物)アレルギー症候群(口腔アレルギー症候群)::シラカバのBet v1アレルゲンと交差反応があるのが大豆のアレルギータンパクGly m4
ピーナッツアレルギー診断に有用なタンパク::Ara h2
クルミアレルギー::Jug r1
カシューナッツアレルギー::Ana o 3
ラッテクスアレルギーのうち医療用手袋などの感作で生じるラテックスフルーツ症候群::Hev b 6.02

採血検査より感受性がたかいものに専門病院で行うプリックテストがあります。皮膚に針で傷をつけてそこにアレルゲンを滴下して皮膚上でアレルギー反応を調べるものです。

化粧品や金属のパッチテストは2日間ですがプリックは15分で判定されます。ですから採血検査で陰性であっても皮膚プリックテストでより精査が出来る場合もあります。(プリック検査は大きな病院などでできる検査です)
例えば血液検査では陰性に出やすい花粉-食物アレルギー症候群の診断においても、花粉抗原と交差反応する食品や疑わしい食品を生と加熱ともにプリックテストをすることにより、生はダメだけど加熱や加工すると食べられる、といったような重要な判断が可能になります。
シラカバ・ハンノキ::桃・りんご・サクランボ・イチゴ・びわやキウイ・トマト・大豆
スギ・ヒノキ::トマト
カモガヤ・オオアワガエリ::メロン・スイカ・トマト
ブタクサ::メロン・スイカ・バナナ
ヨモギ::セロリ・キウイ・ピーナッツ
結構花粉と交差反応のある食べ物特に果物は案外多いですね。大人になって急に果物が食べられなくなった方は花粉との交差反応ででていることが多く、一度出ると除去し続ける必要があり注意が必要です。

改めて1型アレルギーの検査の概略が再確認でき有意義な時間でした。

そして昨日はマルホさん主催のニキビ特別講演会で、まい皮膚科クリニックの小林理美先生のお話をうかがいました。小林先生は抗生剤でなく耐性菌が出にくいベピオゲルを主軸として使用されています。ベピオゲルはすぐ効果が現れず、隠れている皮脂のつまり=面ぽうを取っていく薬ですので毛穴のつまりを掃除して出来にくくするもので長く継続していく必要があります。40%改善までの期間が4週間、60%改善までの期間が12週(3ヶ月)と改善はゆっくり大きくなので、まずは3ヶ月を目標に頑張って継続してもらうことが必要で、そのためには患者さんに寄り添い、継続して塗ってもらうための指導力が私たちには大切であると改めて我が身を振り返りました。
触ったときのザラザラ感をなくしスムーズな肌質に変化するまで継続していってもらう必要がありますが、そのためにはわかりやすい説明と患者さんへの励ましや寄り添いも時に必要です。その方その方にあったオーダーメイドのニキビ加療を考えて患者さんに寄り添い共感していきたいと改めて感じました。
また、ベピオゲルで以前かぶれたり赤くカサカサした方は再度使用しずらいものですが、ベピオゲルの主成分過酸化ベンゾイルのかぶれとは断定出来ず、その基剤のかぶれのこともあり、同じく過酸化ベンゾイルを含むエピデュオゲルでは全くかぶれないこともあるので、ベピオがダメな方でもエピデュオを一部塗ってみるのも一つの案としては良いようです。
エピデュオゲルは、ベピオ(過酸化ベンゾイル)とディフェリン(ビタミンA)の合剤ですが、ニキビ痕のまだ赤みが残る炎症性瘢痕には効くこともあり、保険診療では諦めていた方でもエピデュオをトライすることも薦められていました。
皮膚科医の使命として抗生剤外用のみで耐性菌を増やさず、本当に抗生剤が必要な患者さんにきちんと効くためにも、耐性菌のないベピオゲルやディフェリンゲルをどのように効果がでるまで継続してもらうか、という小林先生の熱い思いに胸がジーンとした夜でした♥

色々講演会や勉強会、家庭での私用などでヨガの時間が削られた今月ですが、久しぶりに今日筋トレピラティスとスリミングヨガを受講出来ました。動きの速いヨガのクラスではついつい追いつけないと周りの上級者を見ながらやりたくなりますが、先生にいつも"周りと比べることなく自分のペースで”と言われます。本当に、何事も、比べてないと言いつついかに周りと自分を比べてしまっているか、を感じます。周りと比べず、自分や自分の家族をも周りと比べない。比べるなら過去の自分と今の自分を比べて成長出来ていることを認めていきたいものです。ヨガも仕事も母親としても。周りと比べないように‥ そしてヨガの最後シャバーサナの後の心の平穏を"自分のパワーに、そしていつでもそこに戻って来られる強さに”という言葉のように過ごしていきたいです。

 

 

新薬について

 新年が始まり1月の冷たい風吹く本格的な冬の寒さになってきました。長い1週間の冬休みでしたので各社メーカーさんから年末に教えていただいた新薬の情報をまとめてみました。

まず、花粉症についてですが、抗IgE抗体であるオマリズマブ(ゾレア皮下注)が重度の季節性アレルギー鼻炎(花粉症)に対して承認されました。今までゾレアは難治性の喘息や難治性の慢性蕁麻疹に対して治療に用いられてきた薬剤でその効果は認められています。オマリズマブ(商品名ゾレア)とは正式にはIgEと高親和性受容体の結合を阻害する分子標的治療薬で皮下に注射する皮下注射剤です。

IgE RIST(総IgE濃度)の測定の他、スギのRAST3+以上である必要があることと、既存の治療では症状がコントロールできない理由を記載する必要があり、重症難治性の花粉症アレルギー性鼻炎に限られます。また、気管支喘息と合併する方は、ゾレアの加療により喘息症状もコントロールされてしまうため、勝手に喘息加療を中断してしまわないことが大切です。(急にゾレアを中断した場合喘息の症状が急激に悪化することもあるため喘息加療の担当医の指示なく治療内容を変更しないことが大切です。)

ゾレアは75mgと150mgのシリンジがあり、総IgE量(IgE RIST)と体重により投与量が変わります。IgE量が一番軽度(30100)の場合大人で3割負担で150mg皮下注ですが自己負担が一ヶ月13700円(4週に一回の投与)となります。

まず3ヶ月投与で効果判定しますが季節性の場合は3ヶ月でワンシーズン終了しますのでちょうど良い区切りだと思われます。

 

次に、単純ヘルペスのマルホさんのファムビル錠が再発性単純ヘルペスを8/44を一日のみ処方できるようになったことです。単純ヘルペスは再発することがありますが、まず神経節でウイルスが再活性化・増殖することで感覚異常(初期症状)が生じ、その後神経線維軸索を通って表皮に到達したウイルスが増殖し、これに宿主免疫が応答して皮膚症状が発現します。そのため、皮膚症状がウイルス増殖より遅れて発現するので抗ウイルス剤の投与は皮膚症状が出る前が望まれます。初期の感覚異常は神経節でウイルス量が増えるサインでありこの時期に薬剤が投与されれば、神経節のみでなく皮膚表面に到達したウイルス増殖を早期に抑制することが可能になります。またファムビルは短期間の投与でもウイルス感染細胞内でも長時間の効果が考えられるため、初期症状(患者さん自身の感覚異常)に基づき患者さん判断で服用を一日行う治療方法PIT療法(Patient Initiated Therapy)と言われ海外ではすでにOne day treatment としてすでに行われている治療法です。

皮膚症状が発症してしまって受診の場合は今回の発症の治療ファムビル3/1日×5日間と併せて、ファムビル8/一日×1日分を再発用に併せて処方できるようになりました。

再発性の方には次回のために持ち歩き感覚異常が出てきた時点で自己判断で内服し早期にウイルス増殖を抑制できることは朗報です。とにかく皮膚症状の出る前に内服できる点が大きいです。

 

他にも今年は新薬が出るかもしれませんので引き続き情報収集に努めたいと思います。

 

この冬休みは運動のスタジオもお休みでヨガを1回受講したくらいであとは娘たちの昼に夜に塾の弁当作りに追われました。あと少しで終わるのでどちらにしろあわずか。小学校生活もあと数えるくらいの登校日で最後の役員のおつとめで謝恩会の準備も本格的になり忙しいです‥‥が、親が関われるのも小学校まででしょうし、最後の役割と思いながら楽しむようにしています。

昨夜はヨガの先生のモダンダンスの新人戦を見にいきましたが、人の上にヒトが乗り体全体で表現していく先生の姿に驚き、未知の世界でした~知らない世界ってまだまだあるのだと。

今年はあえて目標を決めず、その場その場の出会いや自分の気持ちを大切に正直に、巡ってきたチャンスにチャレンジしていきたいと思います。

 

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