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コチニール色素による、皮膚経由の食物アレルギーについて

ニキビ診察の問診で使用している化粧品をうかがっていると当たり前ですが皆それぞれで、色々な成分の色々な効能の化粧品があることを実感します。最近になり注意しなくてはいけないといわれているのが、食物を含む化粧品に関連する食物アレルギーです。

茶のしずく石鹸で有名になった加水分解コムギによる小麦アレルギーをはじめ、特に女性が大人になってから化粧品に含まれる食品が肌から吸収されることにより、ある日急にその食べ物の重篤なアレルギーが始まってしまうことです。特に普段使用している(使用していた)化粧品とは気がつきにくく重症化しやすいので注意が必要です。

最近増えているものに化粧品に含まれるコチニール色素によるアレルギーについて、竹尾直子先生の論文を読みました。

コチニール色素とは、成分表示 カルミン /コチニール /カルミン酸で中南米ペルー🇵🇪のサボテンに寄生するメスエンジ虫から抽出された赤色の着色料で、アイメイクや口紅に含まれ、食品では昔は カンパリ、イチゴ牛乳、魚肉ソーセージなどに含まれていましたが、日本🇯🇵では2007年に食品へのしようが禁止されて以降は海外お土産のマカロンのアレルギー報告があります。

コチニールを含むアイメイクや口紅によりかぶれた既往がある成人女性がフランス製🇫🇷マカロンなどを食べた後に即時型アレルギーを発症しかなり重篤化することが多いので注意が必要です。日本🇯🇵では現在食品に含まれるコチニール色素のタンパク含量は2.2%以下に規制されている一方で化粧品に用いられるコチニールタンパク量の規制はないのが現実です。(ヨーロッパでは食品、化粧品共にコチニールタンパク量に規制がありません。) 日本🇯🇵では低アレルゲン化されたコチニール色素を含む食品が流通しており、そのような状況下でカルミンを成分とした化粧品を使用することで経皮・経粘膜的に感作され、その後食物アレルギーを発症すると考えられています。

2008年にLackが提唱した「食物の口からの摂取は免疫寛容を誘導し、経皮暴露は感作を成立させる」という考えが主流になり大人🧑になってからの食物アレルギーの一部は、食物が消化管以外の臓器・皮膚から入った際に、口からの摂取では成立していた免疫寛容が破壊されて発症すると考えられるようになりました。

コチニール以外でも、保湿効果のあるカラス麦クリームからのオートミール🥣やグラノーラのアナフィラキシー、パパイン洗顔料からのパパイヤ・ワサビ(パパイヤと交差反応がある)アナフィラキシー、イソフラボン化粧水からの大豆アナフィラキシーなどの報告があり、診察時の問診も大切だと改めて実感します。

乳幼児期においても食物抗原の皮膚経由での感作は食物アレルギーの発症リスクとなり、ダニ・ホコリなどの皮膚経由での感作も喘息やアレルギー性鼻炎などの発症につながることから、早期からの保湿ケアと皮膚バリア機能の改善が重要視されています。

普段何気なく使っている化粧品の中には植物や食物由来の成分か含まれていることがあり日常的に皮膚や粘膜に使用されて感作のリスクをはらんでいます。接触皮膚炎・じんましんの発症から食物アレルギー発症までの期間は平均11ヶ月と報告され、接触アレルギーの時点で診断出来ればその後の食物アレルギーの発症を予防することが出来ます。また、皮膚経由で成立した食物アレルギーの場合、感作経路を経てば食物アレルギーも治ることもあると考えられ、アトピー性皮膚炎や手湿疹、顔の乾燥肌やバリア不全をキチンとコントロールするが一番の予防になります。季節を問わず外からのアレルゲンは色々増える現代だからこそ、春でも夏でもこすらず摩擦をさけて保湿ケアですね‥😃

最近しばらくスタジオヨガやジムでの運動ができず、今までのようなストレス発散が出来ません。大人も🧑子供も👶、当面直面している具体的な問題に目を向けて今すぐ出来ることを探して実践するのが大切と読みました。運動してない罪悪感と身体の重さに対し、久しぶりにオンラインでのピラティスを実行しました。まずは朝のうちに予約してしまう、予約したからには受けねばならない、と追い込みやすいですが、出来れば参加出来ればいいなぁ、と考えて朝から過ごすようにします。そして実際1時間受けると少し骨盤のあたりがスッキリ気持ちいい✨やって良かった!となりました。

アトピー性皮膚炎やニキビ加療に心身医学的な治療指導を行っていらっしゃる小林美咲先生の論文を読むと、ストレスにより悪化するアトピー性皮膚炎やニキビの方の中には触る、搔く、潰すなどの行為がなかなか止められないことがあります。不必要に高い目標を立てる完璧主義にとらわれず苛立ちを感じたら「絶対〜ねばならない」というこだわりに縛られず、「絶対」を「とりあえず/出来れば」に、「ねばならぬ」を「〜ならいいな」へと置き換えてみるよう勧めているそうです。触ったり潰したり掻破したりの行動への精神的な依存は軽いことが多く行動修正は比較的簡単だそうなので自覚するだけでも辞められることも多いとのこと、皮膚は唯一自分の手で触れられる臓器で触り掻く手は心とつながっているので自覚と適切な指導で改善できると信じて、寄り添いかつ適切な治療を考えていきたいと思いました。

何でもかんでも頑張ってしまいすぎず「出来れば〜ならいいな!」と子供にも言えたら本当に素敵ですが‥まずは自分自身に言ってみよう✨



 

 

 

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