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2022年7月

円形脱毛症の新しい治療について

毎日猛暑の6月後半が過ぎ、あっという間の7月です。
最近皮膚科の新薬が多く、ウェブやメーカーさんの説明会や講演会・雑誌で簡単に薬剤情報が手に入る時代となり本当に有り難い限りです。

今までより効果的な新しい治療法がなかった"円形脱毛症”に対して最近適応になった"オルミエント”という飲み薬について、伊藤泰介先生と谷岡未樹先生の講演会記事を勉強しました。

本来、ヒトの体の免疫とは、自分の細胞の抗原タンパクを認識して攻撃しないようになっていて、"免疫寛容”といわれますが、円形脱毛症ではその"免疫寛容”が破綻してしまい毛根へ攻撃信号を伝えるサイトカインが過剰に作られ、免疫細胞が毛根を攻撃してしまいます。
それにより毛包組織がアポトーシスに陥り毛が抜けてしまいます。
この過程のうち、攻撃信号を伝えるサイトカインが受容体にくっつき、JAK(ジャック)というタンパク質を介して攻撃信号が細胞の"核”に伝えられることで、免疫細胞が毛根を攻撃するようになります。

オルミエントは、この、信号を核に伝える"JAK”にくっつき信号が伝わらなくなるような"JAK阻害剤”の飲み薬です。もともと、アトピー性皮膚炎や関節リウマチにも有効で適応のある薬です。
JAKを阻害することによりやや免疫力を下げることがあるため、胸部レントゲン検査(結核がないかどうか)や採血(肝炎ウイルスがないか、腎機能やリンパ球に異常がないかどうか)などが事前に必要になります。

主な副反応は、風邪症状(上気道感染)・顔ニキビ・帯状疱疹・ヘルペスなどになります。

オルミエントは通常4mgを1日1回、食事に関係なく内服します。
皮膚科の分野ではアトピー性皮膚炎の痒みにもとても有効でガイドラインにも記載されている薬です。
円形脱毛症の4割の方にアトピー性皮膚炎を合併しているといわれているので両方発症している方はとくにオススメです。
ただ薬価がまだ高く、保険3割の方で4週間(一ヶ月)で44000円もします。もちろん高額医療費や付加給付なども使用すれば自己負担はもっと下がることになります。
ただし内服治療を続けて効果が出て毛が再生しても、内服中止により円形脱毛症の再燃が起こることが報告されていますので、基本的には継続する必要があるようです。今後、さらなる情報収集に努めたいと思います。

円形脱毛症や尋常性白斑などの今まであまり良い治療がなかった"自己免疫性疾患”に対して、他の病気で適応がある薬が保険適応になると、事前に副反応や対策などもわかっている分、治療に取り入れやすいかと思います。諸先生方のオルミエントの円形脱毛症でのご経験をまた講演会などで聞いていきたいと思います。

円形脱毛症だけでなく、同じく難治性の自己免疫疾患である"尋常性白斑”も、現在同じJAK阻害剤の塗り薬である"ルキソリチニブクリーム”が有効性が高くこれから本格的に認可され、紫外線療法(ナローバンドUVB)との併用療法がすすむと考えられています。

JAK阻害剤の内服や外用は今後も多くの病気の治療の選択肢として臨床的に使われてくることと考えられます。また副反応含めて勉強していきたいと思います。

 

しばらく通っていた自宅近くの常温ヨガがお客さんが少なすぎてか、ついに閉じてしまいました‥‥一面がガラス張りで外のお庭の緑が見えるスタジオで、マンツーマンに近い少人数レッスンが贅沢な時間でしたが、やはり経営が前提です、1回経営母体が変わった後についにクローズしてしまいました。ですので、汗だくでも終わったらすぐ帰れる近くのホットヨガに行き始めました。お店も都内で数店舗ある生徒数も少し多いホットヨガスタジオなので閉じてしまう心配もなく、週末通っています。たくさん汗をかいて時に少しキツいトレーニング系、もしくはストレッチの気持ち良い汗をかいて。 Feel cycleと共に、汗をかいて暑熱順化し、熱中症予防とリラックスのために。そして汗をかくと皮膚も少しスベスベするのでしばらく楽しみたいと思います。そして特別暑い今年の夏を乗り切っていきたいと思います。

 

 

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