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乾癬のベース治療 オテズラについて

このまま春の暖かさになってしまうのかと思うような日曜日の今日、乾癬の全身治療の内服薬 "オテズラ”の全国講演会があり、上出康二先生(和歌山 上出皮膚科)・猿渡浩先生(鹿児島 猿渡ひふ科)・五十嵐敦之先生(品川区いがらし皮膚科東五反田)のご講演をききました。

クリニックレベルではまだまだ外用のみの乾癬治療がほとんどで患者さんは現在の治療に満足しておらず、薬を塗ることによるストレスが多いというデータがあげられました。乾癬は痒みだけでなく皮膚症状の見た目から人と同じように温泉やお風呂に入れない、半袖短パンが着れないだけでなく、薬を毎日塗り続けないとすぐに同じ部位にカサカサ目立つ赤みが出てきてしまう、このストレスは医師側が思った以上に大きいものです。

それだけでなく、乾癬の炎症は皮膚のみにとどまらず、手の関節炎(乾癬性関節炎)や併発疾患として肥満・メタボ・糖尿病・心筋梗塞などが合併することがあり、"全身疾患としての乾癬”という概念が提唱され始めています。
手指の乾癬性関節炎が発症すると2年以内に関節変形が出てきてしまうため、早期発見が必要ですが、関節炎よりも乾癬の皮膚症状の方が先行するので皮膚科医の早期の治療介入が大切です。

乾癬の皮膚症状のうち、頭部や陰部に乾癬皮疹がある場合、そして手足の爪病変がある場合は関節炎合併が多いことがわかっています。特に爪病変は乾癬性関節炎の活動性と相関し、乾癬に伴う内科疾患(メタボ、心筋梗塞、糖尿病など)の関連タンパクの増加が認められていることから爪病変がある場合は、乾癬性関節炎やメタボ・代謝疾患・心筋梗塞などの全身疾患の発症に十分気を付けていかなくてはいけません。

オテズラ錠は、乾癬の炎症を引き起こす物質の産生を促す"PDE4”というたんぱく質を抑制する飲み薬で、体内で乱れた免疫バランスを整えて乾癬の炎症を抑えます。炎症をおこすたんぱく質をゼロに抑えるのではなく正常に近付ける"免疫調整薬”です。

全身治療のまずファーストステップとして、乾癬の皮膚症状を顕在化するボーダーラインを上げて症状を出しにくくする薬です。ですから、完璧を目指す薬ではないですが、全身治療の土台としてすすめられ、外用療法を軽くすることが出来ます。

具体的にはオテズラは、一日2回(最初の6日は少量を少しずつ増やします)一錠ずつ内服し、一か月の薬代は3割負担の方で約16,000円かかります。事前の検査は必要なく、光線療法との併用も可能、生ワクチンの接種制限もありません。
副作用として最初の一か月の間に下痢・吐き気や頭痛の症状が半分の方にみられますが、中止するほどでもないことがほとんどで徐々に慣れてくるようです。

乾癬の炎症は全身性に進行することがありうることが分かってきている今、全身療法を早期から考えた方がよいこと、そして全身療法の入口のファーストステップとして"オテズラ” は適しているということがわかりました。ただ完璧に炎症を抑えるというよりは"免疫調整薬”として、外用療法を軽くしたり治療を楽にする、という位置付けということが分かりました。今までのオテズラのイメージが変化し、三先生のお話はとても分かりやすくて、大変有意義なお話でした。今後の毎日の診療に生かしていきたいと思います。

 

娘たちの高1生活も終わりに近付き、今のクラスでの最後のお弁当時間として先生たちに内緒でピザ・ドーナツパーティーをするとのことで何人か分を差し入れました。"チアコママ、ピザ差し入れありがとう~!”とSNSで可愛い動画メッセージをもらい、こちらもハッピー。娘たちを通して少し青春を疑似体験できて、若さと皆の可愛さに自然にこちらまで笑顔になります。息子の時とはまた違ってやはり娘もいいものです。皆かわいく若さパワーあふれて、ピチピチです。高2となるこの春は大学受験もその先にすこし見えてきて、母娘のバトルも少し多くなるのであろうこの1年です。こちらもパワーをためて頑張りたいと思います。

実家の亡父の霊園の名義変更が無事終わり、お墓に報告してきました。実際父のお墓で話しかけると父が本当に聞いているかのように、まだまだ元気だったころの昔の父が聞いている感じがします。娘たちを愛してくれていたなあ、と良き父の姿しか思い出さず、今はしっかりと相続の資料や入所の母についてやるべきことをやっていくのをみててね、とお墓に報告してきました。
経験して初めてわかる亡き親への感謝の気持ち、忘れずに、私自身も子供に愛情を注いでいきたいと思います。

 

 

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